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建築家との家づくり豆知識
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>> 建築家とは
建築家とは、住宅などの建物の「設計」※1と、現場で工事のチェックを行う「工事監理」※2をメインにしている人です。
建築家との家づくりでは、建て主は建築家と「設計監理委託契約」を、工事会社(工務店)と「工事請負契約」をそれぞれに結びます。 最も大きな特徴は、この「設計」と「工事」の依頼先を分けるということ。建築家となら、設計の専門家と自分たちの暮らしにあった家づくりについて、希望や好みを反映させつつ時間をかけ、納得のいくまで十分な打ち合わせを重ねられ、工事中は工事会社とは別の立場で監理をしてもらえるのです。また、設計の打ち合わせ完了後、工事会社を相見積りで選ぶ際に、見積り内容をチェックすること、建て主にかわって役所へ確認申請を出すことも建築家の大切な仕事のひとつです。

※1「設計」とは、建て主の要望を十分に聞き、それを図面などの形に表現していく作業をいいます。
※2「工事監理」とは、施工業者と別の立場で現場に出向き、工事の進行状況や工事内容をチェックすること。設計図通りに作られているか、使用する材料、設備の種類は間違いないか、幅広く綿密な確認作業が行われます。完成すると見えなくなる構造などもチェックし、問題点があれば手直しを行うよう工事業者に要請します。建築家は図面よりも良い建て物になるように、また現場で決定した方がより良いものを決定、指示するために、足しげく現場に足を運びます。
>> 建築家の仕事
(1)設計のすすめかた
契約を交わすと、いよいよ基本設計。打ち合わせを重ねながら、間取りや構造、外観を決定します。住まいづくりの方向性を決める重要なポイントなので、納得のいくまで十分に時間をかける必要があります。 また、予算とのバランスをとることも大切。予算を守るためにも希望に優先順位をつけ、「必ず実現したいこと」と「できれば実現したいこと」を早めに整理しておきましょう。
基本設計が完了すると実施設計に移ります。 実施設計とは、工事会社に工事を指示する詳細なデータを盛り込んだ設計図を作ること。打ち合わせでは窓の位置や収納棚の間隔、カウンターの高さといった室内の細かな寸法を決めたり、サンプルを見比べて仕上材を選んだりします。後で、「こんなはずでは」とならないためにも、それぞれの設計段階で不明な点は確認し、建築家との意思の疎通をはかることが重要です。
(2)希望・条件に応じて予算を配分
予算を効率的に振り分けるコスト面の調整も重要な作業です。限られた予算の中で、コストをかけたいところ、かけたくないところを細かく判断し、ムダなく活用していきます。ただし、建築家は施工をするわけではないので、工事にかかる材料費や人件費を正確に把握することはできません。自分が試してみたいことや、建て主の要求をすべて盛り込んで設計してしまい、設計段階では予算とかけ離れた内容になることもあるので十分注意しましょう。 工事見積りが予算をオーバーした場合は、使う材料や設備などを変更して予算内に収める見積り調整を行います。
(3)相見積りで工事業者を決める
実施設計図ができ上がると、数社の工事会社(工務店)からとった見積りを比較・検討して工事業者を決定します。工事総額での比較だけではなく、それぞれの部材や工事の価格は適正か、図面が十分に理解されているか、技術力はあるかなどを建築家が比較し、アドバイスしてくれます。それをもとに、どの工事会社を選ぶか最終的には建て主自身が決定し、工事請負契約を結びます。信頼できる工事会社かどうかの最終的な見極めは、建て主の責任で行うことを覚えておきましょう。 なお、工事費の支払いは数回に分けて行います。工事の出来高に対して過払いにならないよう、注意が必要です。
(4)工事中の監理
工事が始まると、建築家は工事会社とは別の監理者の立場で、現場に足を運び、工事のスケジュールが適切か、図面通りの工事がされているか、あるいは必要であれば、より詳細の指示や、工事方法の変更についての相談をするなどの、監理業務をおこないます。また工事中の工事費支払いについて、工事の進捗とあっているかの確認をしたり、建物が完成した時に監理者として引渡し前の手直し工事などのチェックをするのも彼らの役割です。
>> 設計監理料について
まず、設計してもらう建築家を絞り込んで依頼先を決めたら、正式に「設計監理委託契約」を結びます。ここから設計料の支払いが発生することになります。
「設計監理委託契約」とは、設計や工事の時期、報酬の金額、支払い時期などについて細かく定めたもの。設計監理料は何回かに分けて支払うのが一般的です。設計料は、工事費の10〜15%くらいが目安。工務店やハウスメーカーの工事見積りに組み込まれた「図面作成料(いわゆる設計料)」に比べると金額が高く感じられ、「設計監理料を払うよりも、その分工事にお金をかけたい」と思うかもしれません。しかし、建築家はあなたの夢をかなえるプランを十分は時間をかけて考え、予算内に収まるようコストをチェックするだけでなく、工事が間違いなく行われているかを何度もチェックしてくれます。これらの膨大な仕事の報酬が設計監理料であることを覚えておきましょう。
>> 建築家との家づくりのよさ
(1)敷地などの条件を生かす
狭小地や変形敷地、崖地、旗竿敷地などの厳しい条件の場合でも、設計力によって敷地の良さやおもしろさを引き出せることがあります。予算が厳しい場合にも発想を変えたアイデアが生まれてくるかもしれません。また、これらの厳しい条件がなくとも、家を建てるときには、建築場の制約(面積や高さの制限など)や近隣関係、地域の環境といったさまざまな前提条件があります。それらの条件を個性として活かせる可能性が秘められているのも、建築家との家づくりの魅力といえます。
(2)好みにあったデザインや材料の選択ができる
建築家との家づくりは、デザインから仕上げ材料の選定にいたるまで、1つ1つを建築家とともに作り上げていきます。建て主は自分の好みにあった、より満足度の高い家づくりを実現できるのです。
(3)柔軟で優れた設計力を期待できる
間取りだけでなく、工事方法や材料についても、建て主の好みや暮らし方に合わせた柔軟な発想の設計をしてくれます。また、彼らはアイデアを形にするための労力を厭いませんから、「自分らしい家」のために納得のいくまで話しあって家づくりを進めることができます。
(4)見積りチェック機能
同じ図面で工事見積りの比較検討ができるのも、建築家ならでは。その結果をもとに建築家が各工務店の工事単価の比較や見積り内容についてのチェックを行いますので、工事内容に見合った適正な工事価格を導き出すことができます。
(5)独立した監理体制
「監理」は、品質の高い工事をするためにとても重要です。建て主は、建築家に「設計と監理」の費用を、工事会社に「工事」の費用を、それぞれと直接の契約を結んで支払います。建築家は、工事会社とは全く切り離された立場で「監理」をおこなうのです。
>> 建築家との家づくりの注意点
こんなにメリットが色々ある建築家との家づくりでも、十分な準備をせずに進めてしまうと、全てが運まかせ、トラブル・不満のオンパレードになってしまいます。
建築家との家づくりは、その建て主ならではのオリジナリティの高い住まいが完成することを期待できますが、反面、家づくりの過程で問題が起きることがあるのも実情です。ハウスメーカーの住宅と違い、すべてを白紙の状態から始めるため、それだけ希望とかけ離れた住まいになってしまうリスクもあるからです。
「建築家が、自分の要望を聞き入れてくれない」、「設計はすごく気に入っていたのに、工事会社の見積り金額が予算を大幅にオーバーしてしまった」、「デザインは素敵だけど、ひどく生活しにくくなってしまった」などの、建築家との家づくりで起きがちな問題は、何も特別な人だけが陥るものではなく、皆さんの家づくりでもごく普通に起きえるものです。ここから、より満足度の高い家づくりのためのヒントを得てください。
(1)建築家の選び方とつき合い方の注意点
・建物の設計といっても、その範囲はオフィスビルから住宅までさまざまなので、家づくりには住宅設計をメインにしている人を選ぶことが大切です。
・建築家は、設計の専門家です。でも、あなたの思いを真に理解し、言葉に耳を傾け、十分な説明や提案をし、常にあなたにとって最良の選択をする手助けをしてくれるとは限りません。
それは、建築家も1人ずつ違った個性や価値観、常識を持って仕事に臨んでいるからです。
自分にとって信頼できる、相性のいい建築家に出会うためには、それなりの労力をかけることも必要です。
(2)工事会社選びの注意点
建築家との家づくりでは、設計と工事を分離するのが特色。本来のこのメリットを十分に生かすには、工事会社の選定にあたっても、より多くの客観的な情報が必要になります。
建て主は、工事会社の情報を持っていませんから、通常は建築家から提供される工事会社情報に頼ることになります。せっかく分離されているのに、建築家が同じ工事会社へばかり工事を依頼していたり、知っている工事会社の数が少なくて計画地とは遠く離れた工事会社で見積りを取ったりするのでは本末転倒です。また建築家は、工事会社の経営状況までは把握できていません。前の章でも書きましたが、工事会社との契約は、最終的には建て主の責任でおこないます。だからこそ、客観的で豊富な工事会社情報のなかから、相見積りをする工事会社を選べることが大切なのです。
>> 建築家との家づくり成功のコツ
(1)多くの確認のステップを丁寧に重ねる
信頼できる建築家を見つけたとしても家づくりを建築家にすっかりお任せしてしまうのは、あまり賢明とはいえません。なぜなら、お互いのイメージしているものや、常識、知識には必ずギャップが存在するからです。ハウスメーカーでの家づくりなどに比べると、さまざまな自由度が高い分、建築家との家づくりでは、このギャップがトラブルのもとになりやすいことも否めません。ただ、ギャップがあること自体は悪いことではなく、大切なのは、それを前提に、多くの確認のステップを丁寧に重ねていくことなのです。わからないことはそのままにせず建築家に丁寧な説明を求めましょう。
(2)自分から進んで情報収集を
建築家は基本的に企業に属さない一個人なので、住まいづくりに関するすべてのことの情報をもっているわけではありません。むしろ、最新の商品情報については、建て主の方がはるかに詳しいこともあります。こだわりたい部分があるなら、積極的に情報収集をしましょう。
(3)工事予算は書面でしっかり確認
工事予算の金額があいまいなまま設計を進めると、建築家は良い建物を建てたいばっかりに予算以上の設計内容にしてしまいがちです、それを防ぐには、最初から予算金額を明記した書類をつくり、双方で取り交わしておくこと。予算オーバーをしては困る、と毅然とした対応をとりましょう。
また、建築家は魔法使いでもスーパーマンでもありません。要望が多すぎる場合も予算オーバーしますので、希望に優先順位をつけ、「必ず実現したいこと」と「できれば実現したいこと」を早めに整理しておきましょう。
(4)建築家への窓口係を決める
家族の意見がばらばらで、収拾がつかないままに設計を進めることはあまりお薦めできません。まずは家族で話し合いの時間が必要です。そして、1人1人が勝手に建築家と連絡をとるのでは、情報が混乱してトラブルの原因になります。建築家への窓口係を決め、連絡や打ち合わせは基本的にその人を通して行うようにしましょう。窓口になる人も他の家族を尊重しながら、意見をまとめる努力が必要となります。
(5)第3者機関を利用する
ほとんどの建て主にとって、はじめての経験となる家づくりです。ここまでに書いてあるようなことを、頭で理解できるのと、現実的に実践できることには大きな隔たりがあるのも事実。
過去に家づくりでトラブルにあった建て主だって、自分の希望や条件は伝えているつもり、確認はしたつもり、なのです。問題は、いつ、どのタイミングで、どのような方法で家づくりのステップを重ねていくかということ。実践的な方法として、フォルツァ家づくりサポートのような第3者機関を利用することはとても有効です。