新築一戸建て
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- 新築一戸建て
- HOUSE E
HOUSE E
佐賀県鳥栖市
- 家族構成
- 夫婦+子ども2人
- 構造規模
- 木造、一部鉄骨造2階建て
- 用途
- 専用住宅
- 敷地面積
- 574.00㎡(173.64坪)
- 建築面積
- 87.27㎡(26.40坪)
- 延床面積
- 123.05㎡(37.22坪)
- 設計監理
- Atelier koma 一級建築士事務所
- 構造設計
- XYZ structure 一級建築士事務所
- 施工
- 株式会社 中村建設
- Photograph
- 有限会社 テクニ・スタッフ
- 建築家コメント
- 建ちかたと環境
鳥栖市の閑静な住宅地に500㎡を超える土地を手に入れた家族4人の住宅。
敷地は南北に長く平坦。周辺は低層高密度な環境で背の高い建物はなく、気象庁の統計によれば年間通して南北に風が抜ける時期が最も多い。
南側にハウスキャンプや子供たちの遊び場となる大庭、その庭と連続する土間、など、屋外に関係する具体的な要望と掛け合わせ、おおきな土地におおきな余白を残しつつも、その余白を活かした建ちかたや土地環境との向き合いかたができないかと考えた。
まず、建物を北に寄せフットプリントのちいさな正方形平面を土地に対して45度傾けて配置し、大小様々な庭をつくった。南の大庭、前面道路から大庭へのアクセスを兼ねた植栽豊かな前庭、物干や物置としての北庭など「裏をなくす」建ちかたで、余白を使い倒した。
建物の中には大庭と前庭を結ぶように対角に抜ける「通り土間」を通し、その軸を頼りに屋根は宝形とした。
通り土間は、南の大庭から風を浴びる「広くて低い四阿=folly」のような空間から、その風を集約させ重力換気で家中に風を届ける「細くて高い谷=valley」のような2つの空間とした。
コンパクトな平面を活かしてどの諸室ともつながるように間取りを構成することで、follyとvalleyは各諸室を風が巡る結束点の役割を果たす。
構造は木造在来工法を基本とし、十字架のように交差した大梁に魚骨のような登梁をかけて気積を確保した。
follyでは梁成を極小にするため鉄骨梁が露盤から桁にかけて挿入され、構造強度と無柱空間を両立させた。
インテリアは室内にいながらも外部との一体感を感じることができるようにvalleyをすり抜ける風を隣家と隣家の間に見立て、外壁のしつらえと同等の左官壁として屋外のような表情とした。
上棟したある日、吹き抜ける風が頬を撫でた。自然と調和し風と共に住まうこの家で、その土地の環境、地球の環境を享受しながら空間を解くことの一端に触れたような気がした。 閉じる
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