今日は『九州建築家バトル2011』で行われた公開コンペの模様をお伝えします。
今回、公開コンペに参加したのは建築・計画ワイズスタジオの吉田氏、高田宏明アトリエの高田氏、平野公平設計事務所の平野氏、h2 Architectの蓮子氏の4名。
沢山のギャラリーの前でプロジェクターを使ってのプレゼンともあって、いつもの建築コンペとは違う緊張感が漂います
台形で2面が道路に面している土地をお持ちだったお施主さんの希望は、2階にリビング・ダイニングがあり、広めのバルコニーでもゆったりとくつろげて、あまりエアコンを使わなくて済む『リビングで家族がくつろぐエコな家』です。
最初のプレゼンは吉田氏です。
昔からそこにあったような雰囲気を意識して形はシンプル。バルコニーの外側に木の格子の引き戸をつける事で、目隠し効果と二階のリビングから外へのつながりをさりげなく演出。外観のアクセントにもなっています
お次は高田氏。
2つの部屋を少しずらして配置する事でそれぞれに異なった表情の外部空間(庭)が生まれます。風の通りを考えて2階のリビングの両方向に設けられた広々としたルーフバルコニーの開放感が魅力的
3番目は平野氏です。
通りからの視線と風向を考えて、道路に面して建物は「くの字」。外構も最小限に抑える事ができます。一階に通り土間も設けてあります。南東に庭をとる事で隣地との距離を確保し、通風と日照も得られるよう工夫を凝らしたユニークなプラン
そして最後は蓮子氏。
テーマは『;(セミコロン)』2つの文章をつなぐ意味を含めて、繋がりのある空間と関係性をもたせたプラン。2つの箱を重ねたようなモダンで、斬新な外観が印象的です。駐車場に屋根と南東に広い庭をとり、二階に広いバルコニーを実現しました
色とりどりのプレゼンテーションが終わった後は、お施主さんと4人の建築家によるトークセッションで建築コンペは幕を閉じました。
いつもながら、同じ敷地・要望でこんなにも、違うプランがでてくる事にお施主さんも、今回は観衆も驚きのため息・・・一体、どのプランに決まるのかドキドキです